呼吸機能検査
手術前呼吸機能検査
全身麻酔を必要とする手術では、ご自分で呼吸ができなくなるため、人工呼吸器で呼吸の管理を行います。
したがって麻酔をかける前に、①肺の大きさ、②空気の通り道に異常かないかなど、十分な呼吸機能があるか確認しておく事が必要となります。
検査は、ノーズクリップで鼻を閉じて口だけで呼吸をしていただき、技師のかけ声にあわせて息を吸ったり吐いたりして
いただきます。所要時間は、通常約10分程度です。
- ①肺の大きさ(肺活量)
呼吸機能検査の基本となる検査です。身長・性別・年齢から予測値を算出し、予測値に対して何%の肺活量があるかで評価します。 - ②空気の通り道(努力性肺活量)
普通の呼吸からいっぱい吸ったところから、どれだけ強く、一気に最後まで吐ききることができるかを調べる検査です。
精密呼吸機能検査
前述の2つの検査に加えて、呼吸に関与していない部分の肺全体の大きさ、肺の拡散能力、肺胞と肺毛細管におけるガス交換など多くの項目を検査します。一連の検査後、30分間安静を保っていただきます。その後、医師により動脈採血を行い検査終了となります。
努力性肺活量検査の実際です。
以下の要領で呼吸することにより右図の呼吸曲線が描画されます。
①楽に呼吸してください
②胸いっぱい息を吸って!
③一気に「ぷぅっと」吐いて!!
④そのまま吐いて・・・・
⑤まだまだ、吐けます・・・
⑥もう少し吐けます、ぐっとがんばって
⑦吐けなくなったら、楽にしてください