主な取り扱い疾患と主な検査(乳腺外科)

主な取り扱い疾患

1.乳がん

乳がんは乳房にできる悪性腫瘍です。
30歳代から増え始め、40歳代の罹患率が最も高くなりますが、50歳以上の罹患率も増加しています。
自己検診や定期検診を受ける事が大切です。
 (1)症状 : 乳房にしこりができたことをきっかけに発見されることが多いのですが、乳房のひきつれやくぼみが
       できたり、乳頭から分泌物がでたり、乳頭が陥没するなどの症状にも注意が必要です。
 (2)治療 :◆ 乳房温存手術  … 乳腺の一部とリンパ節だけを切除する方法。
       ◆ 乳房切除手術  … 乳房とリンパ節を切除する方法。
        ホルモン療法  … 乳癌の増殖の原因となるエストロゲンを抑える方法。
                  更年期に似た症状や骨粗鬆症をきたすことがある。
        化学療法    … 手術前後や再発時に行う抗がん剤治療。
                  手術前に腫瘍を小さくしたり、転移の予防や治療、再発予防のための治療。
        放射線治療   … 主に術後に照射を行う。乳房温存の手術後、残った乳腺への放射線治療が必要。
        分子標的治療薬 … がんの増殖を防ぎ、がん細胞に効果を発揮する治療薬。
                  がんの性質検査の結果により治療選択を行う。
        免疫チェックポイント阻害薬 … 抗体の有無により治療選択。
        BRCA遺伝子治療薬 … BRCA遺伝子変異のある方に治療します。

   ◆現在、スタッフ減少のため控えています

※ 乳がんの自己検診方法に興味がある方はこちら

2.乳腺症

良性疾患です。
30歳代~閉経前後に多く、月経前にしこりや乳房が硬くなる感じが強くなり、
圧痛を伴い、月経後症状が軽快するといった変化がある。

3.乳腺線維腺腫

良性疾患です。
思春期~30歳代に多く、しこりを触るとよく動く。痛みは通常伴わないことが多い。

4.乳腺炎

乳房に炎症が起きる病気です。乳房が赤く腫れたり、痛み、膿、しこりなどの症状があり、
授乳期や乳頭が陥凹している女性に多くみられます。

主な検査

1.マンモグラフィ

乳房専用のレントゲン撮影のことをいい、乳房を挟んで撮影する検査方法です。触診では診断困難な小さなしこりや、
しこりになる前の石灰化した微細な乳がんの発見に威力を発揮します。乳がんの早期発見に欠かせない検査です。

2.超音波検査(乳房エコー)

ゼリー液を乳房に塗って超音波をあて乳房内の断面を写す検査です。しこりの有無やその形や境界、内部構造の鑑別がしやすく、被爆や痛みなどの苦痛もない検査です。

3.細胞診

癌細胞かどうかを顕微鏡で調べる検査です。
  (1)穿刺吸引細胞診 … しこりに針を刺して細胞を吸引する方法。
  (2)分泌物細胞診 … 乳頭からの分泌物をスライドガラスに採取する方法。

4.組織診(針生検・切開生検・摘出生検)

乳がんかどうかの判断が難しい場合や、確定診断のために太い針やメスを使用してしこりの組織を採取する検査です。当院では手術室で局所麻酔をして実施しますが入院の必要はありません。採取する組織の範囲によって傷跡の大きさは異なります。

 ※マンモグラフィや超音波検査は女性の技師が対応しています。

 ※検査結果は後日になります。結果説明のご予約を診察後に取っていただきます。

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