虫垂炎

良性手術症例内訳

虫垂の炎症が原因で腹痛が起こり、幼児から高齢者まで幅広い年齢層で発症します。急にみぞおち(心窩部)や右下腹部の腹痛を起こす代表的な疾患です。昔より盲腸と言われております。これは約百年前の欧米の医学界の論争の結果、盲腸周囲炎と言われていた名残りが日本に入ってきた名称です。炎症が軽度のものや保存的に抗生剤治療を行い治癒するもの(しかしながら1/3の症例で後程の手術が必要となる)から、虫垂壊死・穿孔して腹膜炎を起こしているものまでがあり、適切な診断・治療が必要な疾患です。しかしながら、開腹時所見によりはじめて虫垂炎・憩室炎・それらによる穿孔性腹膜炎・結腸癌・婦人科疾患などの手術時診断がなされることがあります。昔より言われているものに「後医は名医」というものがあります。最初に診た医師より後で診る医師のほうがいろいろな情報・診療経過がわかり正確な診断ができるというもので、急性虫垂炎はこれに当てはまる疾患の代表です。

虫垂炎手術数の年次推移

  全症例 小児(再掲) 腹腔鏡下(再掲)
2008年 37
2009年 45 12
2010年 48
2011年 42
2012年 41
2013年  50 13
2014年 49
2015年 53
2016年 27
2017年 43
2018年 31
2019年 24
2019年 24
2020年 44 31
2021年 56 22
2022年 40 18
2023年 39 23
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