院内誌まほろば76号

表紙

「橿原神宮 絵馬」

橿原市

 

 わが国初代天皇とされている神武天皇を祀るため、神武天皇の宮(畝傍橿原宮)があったとされるこの地に、橿原神宮創建の民間有志の請願に感銘を受けた明治 天皇により、1890年(明治23年)4月2日に官幣大社として創建されました。本殿は京都御所の賢所を移築したもので、檜皮葺きで素木造りの本殿と神楽 殿が、玉砂利の参道と背景となる深い森の緑に調和し、爽やかさと厳かな雰囲気を生み出しています。
 恒例となっている大絵馬は、1960年に皇太子殿下の安産を祈願して設置されたのが始まりで、毎年12月頭から橿原神宮の拝殿脇に飾られるようになり、今年で55回目を迎えるそうです。
 今年の絵馬は日本画家の藤本静宏さんによるもので、高さ4・5メートル、幅5・4メートル、畳14枚分の大きさに、2頭の馬が躍動する姿が描かれています。

撮影 用度課 川東 和茂


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 皆さん中心静脈ポート(CVポート)をご存知でしょうか? CVポートは2-3cmの小型円盤状のタンク(ポート)とカテーテルからなります。皮下に埋め込んだポートは中心部がシリコンでできており、そこに専用の 針(ヒューバー針)を刺し薬液を注入する事で接続されたカテーテルを通って体内に薬剤が投与される仕組みです。カテーテルを挿入する部位は、鎖骨下静脈、 上腕静脈や大腿静脈のいずれかを選択される事が多く、先端は心臓に近い上大静脈や下大静脈に位置するように留置されます。
 留置後、ポートは体表から触れますので簡単に針を刺す事ができます。埋め込んだポートはそれほど目立たず生活に支障はありません。CVポートは薬液が漏 出する危険性が少ないので、安静を保つ必要はなく日常生活に支障はありません。また刺激の強い薬剤を投与しても静脈炎が起きる可能性が少ないです。長時間 かけて薬剤を投与する場合でもCVポートであれば確実に点滴が入りますので、自宅でも治療を行うことが可能となります。またCVポートの抜針は簡単で、患 者さん自身で行うことも可能です。きちんと管理をすれば、合併症を起こさず、長期にわたって使用することができます。
 日常診療に携わっておられる医師・看護師の皆さん、ルートキープに難渋されている患者さんはおられませんか?おられるようなら一度CVポートを検討されては如何でしょうか。


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 近年、バイオ医薬品(遺伝子組換え技術を利用して作った薬)を用いた医療が行われています。身近な例ではインスリンやワクチン、ある種の抗がん剤などが当てはまります。
 バイオ医薬品はとても価格が高いため、治療にかかる費用が高額になります。そこで生まれたのが「バイオシミラー」です。
 これは「特許の切れた薬の後に開発された医薬品」であり、先に開発された医薬品(先発医薬品)とほぼ同じ品質、安全性、有効性をもった薬だと言えます。 バイオ医薬品の場合は「バイオシミラー(バイオ後続品)」、それ以外の医薬品は「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」と呼ばれます。どちらも「特許の切れ た薬の後に開発された医薬品」という点では同じなのですが、バイオシミラーは遺伝子組換え技術を用い、その上、作り方が非常に複雑なため、有効成分は全く 同じとはなりません。あくまでも「似ている成分」の薬(「シミラー」というのは日本語で「似ている」を意味します)ということになります。バイオ医薬品の 場合は全く同じであることを証明するのがとても難しいのです。
 医学の発展により先端医療を利用することが可能となった昨今では、以前に比べ治療にかかる金額がますます高額になってきています。バイオシミラーは、そ の特性上、人によっては先発バイオ医薬品と同等の効果が得られない可能性が考えられます。その一方で、価格の安いバイオシミラーを使用することで、患者さ んの金銭的な負担を減らすことができ、国の医療費軽減にも貢献しうる薬であるといえるでしょう。


 和食がユネスコの無形文化遺産に認定され、世界に注目されています。世界中で生産され、食されているゴマですが、和食でも、いりゴマやすりゴマが薬味・調 味料として一般に使用されています。ごま油も古くから使用され、最近ではごまダレも人気です。ゴマの栄養価が高いこともよく知られていますが、ゴマのもと の姿はあまり気にとめられていないのではないでしょうか。ゴマは高さ1メートルに及ぶ植物で、薄紫色の可愛らしい花を咲かせます。花の下に出来た莢(さ や)の中に並んだ種子を乾燥・加熱させたものが普段食しているゴマです。さやえんどうのように、莢の中の小さな種子ひとつひとつがゴマだと知れば、おのず とその栄養の高さが実感されます。ゴマには白ゴマ・黒ゴマ・金ゴマとありますが、栄養的にはほとんど差がありません。カルシウム、マグネシウム、鉄、リ ン、亜鉛等のミネラルが多く含まれ、骨粗しょう症の予防や貧血の改善に効果があります。タンパク質や食物繊維、ビタミンも豊富に含まれています。ゴマから 作られるごま油も同様で、調理や調味に適しています。摂取量ですが、ゴマからごま油が作られるようにゴマそのものは含油率が高いので摂りすぎに注意しま す。調味に合った適度な量を心がけてください。健康食品と知って摂りすぎに走ることはせず、適量を守りながら、個々の家庭の味を和食として伝えていきたい ものです。


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 外反母趾とは足の親指が外側へ曲がってしまう病気のことです。これについて様々な原因が言われています。その中でもよく言われているのが足にフィットしない靴を長期間耐えて履くことです。また女性がハイヒールなど前足部が極端に狭く尖ったような靴を履くことで足が前滑りして、足先が靴先に押し 込まれる、また踵が高くなることでつま先に体重がかかることにより外反母趾が発生しやすくなります。この他にもペタペタと音を立てて足趾を使わない歩き方 の人や遺伝、女性ホルモンの関係、関節破壊などが原因とも言われています。
 外反母趾になると、親指の付け根に発赤・腫脹を認め、痛みが生じます。また外反母趾が進行し重症となると、親指の付け根の関節が脱臼して親指と隣の指が 重なってしまいます。それにより歩行困難や腰痛も引き起こし、また足が痛くて歩けないので運動不足にもなってしまいます。
 外反母趾の予防をするための一つ目は、母指のつけ根はフィットして先はゆったりとした靴、または自分の足に合った靴を履く。二つ目に外反母趾になる方は 足趾を使わない歩き方をしている方が多いので、足趾の力をつけるためにタオルを足趾でつかむ運動などをして足趾の力をつける。三つ目に足の指のすべてを開 き、グー、チョキ、パーのような足趾の開く運動をして足趾の筋肉を伸ばす。
 このように自分自身で出来ることを普段からすることで、予防していきましょう。

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