院内誌まほろば67号

表紙

「役行者御誕生所 吉祥草寺」(きっしょうそうじ)

所在地 奈良県御所市茅原

 

吉祥草寺は、役行者の開基と伝えられる寺院で、役行者誕生の霊地と伝説されています。寺名は、役行者が「吉祥草(きっしょうそう)」という草を用いて庵を 結び、仏神を祀ったことに由来すると伝わっています。  毎年、正月には吉祥草寺最大のお祭り「大とんど法要」が行われます。無実の罪で伊豆に流されていた役行者が、大宝元年(701年)正月に茅原の里に無事 帰還。里人がこれを喜び、大松明を焚いて祝ったのが始まりといわれています。  このお祭りは、国の無形民族文化財に指定されています。

撮影/放射線科 山本 政男


 VPDとは  V:Vaccine=ワクチン  P:Preventable=防げる D:Disease=病気の略でワクチンで防げる病気のことです。ワクチンで防げる主な病気は、結核、ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、麻疹、風疹、 水痘、おたふくかぜ、インフルエンザ、ヒブや肺炎球菌感染症等の感染症だけでなく子宮頸がんも含まれます。これらの病気は非常にたくさんの病気のごく一部 ですが、ワクチンを接種することで病気の発症や重症化が防げることはラッキーです。  ではなぜワクチンが重要なのでしょうか。乳幼児期の免疫は未発達のためさまざまな感染症に簡単にかかります。適切なワクチンを接種し感染防御力をつける ことは自然に感染するよりはるかに安全です。ワクチンで病気から子供達を守ることが保護者を含め社会全体にとって重要な責任です。  安全性についてはどうでしょうか。ワクチン接種後に脳炎を起こした話がマスコミを通じて報道されたことがありますが、関連性に不明な点が多いといわれて います。実際の副反応は接種部位の腫脹や少し熱が出る程度であり病気にかかった時の危険性にくらべると軽微なものです。しかしまれにワクチンに非常に強い アレルギー反応を起こすことがあり注意が必要です。  経済的な面はどうでしょうか。ワクチン接種をせずに病気になった時の医療費はワクチン接種より多額の費用を必要とすると言われています。医療経済の観点 からもワクチンは有用です。  最後にワクチン接種を含め子供が健康で安全な生活を送ることができる社会造りが大切です。


 五苓散という漢方薬は、文字通り5つの生薬から成っており、そのうちの4つ、沢瀉、白朮、茯苓、猪苓までが利尿作用のある成分で、残りの1つが血行をよく し、体を温める桂枝(ニッキ)より成る「利尿」剤(漢方では、利水剤という)です。  適応症は、「欠尿」「むくみ」「二日酔い」「水様性下痢」「メニエル症候群」「頭痛」「緑内障」で、しかも五苓散はこうした症状に「口渇」が存在すると きに用いられます。  この場合の「口渇」は、胃腸、副鼻腔、涙のう、細胞間質などに余分な水分が滞留しているのに、水分を必要としている人体を構成する60兆個の細胞には、 水分が十分供給されていない状態、つまり「水分が偏在」しているためにおこります。  みなさん、お酒を飲みすぎて「二日酔い」になったことはないですか??ビールの93%、日本酒やワインの86%が水分なので、アルコールの摂取過剰は結 果的に水分過剰摂取していることになります。漢方医学では、その余分な水分が排泄されずに体内に貯留した場合「水毒」といい種々の症状を呈します。「二日 酔い」時は嘔吐や下痢、頻尿で余分な水分を排泄しようとします。こんな時は、五苓散です。一度お試しください。楽になりますよ。


 最近では、たいやきの専門店など、あんこを使用した菓子の店が多く見受けられます。  小豆は日本人になじみが深く、昔から料理に入れたり、甘味料にしたり、煎じて飲まれてきたりしました。  現在は北海道産が八割を占め、ブランド化もされていますが、全国的に生産されている品種の多い作物なのです。そんな小豆には沢山の栄養が含まれていま す。  ビタミンB1が豊富で、糖質の代謝を促し、肥満予防に有効です。ビタミンA・B2、たんぱく質、鉄、カリウム、カルシウムも多く含むため、疲労回復、貧 血予防、むくみ改善などに効果的です。食物繊維も多く、バランスの取れた食事に適した食材といえます。  しかし、たいやきなどのあんこを使用した菓子は、小豆をあんこにする過程でビタミンはかなり減ってしまうため、前に述べたような小豆の効能を同じように 得るのは難しくなります。また、あんこに含まれる砂糖の取りすぎにも注意が必要です。やはり、あんこは甘味として、ほどほどに味わうのが適しています。小 豆の栄養は、赤飯や粥にしたり、煮物に入れることで取り入れることが出来ます。小豆は米と一緒にとると、人体に必要なアミノ酸のバランスも非常に良くなり ます。作り方は、例えば粥を作るには、ゆでた小豆をゆで汁と一緒に白粥に入れるだけのシンプルなもので大丈夫なので、それほど時間を要しません。若年層の 方々や小さいお子さんをもつお母さんにもチャレンジして頂きたい伝統の一品です。


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 「自助具」とは、心身機能・身体構造上の理由(身体障害)から、日常生活で困難を来している動作を、可能な限り自分自身で容易に行えるように補助し、日常 生活をより快適に送るために特別に工夫された道具のことをいいます。例えば、腕が上がらなくてブラシが頭に届かないとき、ブラシの柄を長くしたものを使う と、自分で髪の毛をとくことができます。このときの長柄付きブラシが自助具です。もっと身近なものでは、足の骨を折ったときに使う松葉杖も「自分を助ける 道具」自助具になります。他にもグリップを太くし握りやすくしたスプーン、ピンセット箸、片手でもボタン通しができるボタンエイド、手が足先に届かなくて も靴下が履けるソックスエイド、指が不自由でもコップが持てるコップホルダーなどがあります。  自分自身では出来ないと諦めていたり、人に依存していたことが自助具を使うことにより可能になると、物理的に生活の幅が広がるだけでなく、精神的にも積 極性が出てくるなど、その人らしい主体的な生活を送るための手助けとなり、QOL(生活の質、生命の質)の向上が期待できます。  自助具は、福祉用具を扱っている店等で売っている場合もありますが、非常に高価なことが多く、また基本的に利用者の身体状況や能力、要望等に合わせて作 られることが望ましいため、可能なものは自作する場合が多いです。病院や施設では作業療法士が製作することもあります。

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