令和5年度病院指標

令和5年度 済生会中和 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 408 74 72 67 132 298 568 1349 1314 455

地域医療支援病院である当院は地域中核病院として質の高い医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。
年齢階層別に見ると60歳以上の患者さんの占める割合が78%で、症状が比較的重症になりやすい高齢者の入院が多くなる傾向にあります。
若年層では外科的手術が必要となる患者さんの入院が多くなっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100XX01XXXX 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 142 2.13 2.61 69.39
040081XX99X0XX 誤嚥性肺炎 手術なし 手術処置等2なし 125 30.18 20.60 14.08% 86.14
060340XX03X00X 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 104 11.46 8.75 74.77
110310XX99XXXX 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 62 24.44 13.52 1.92% 87.16
050130XX9900X0 心不全 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 49 26.76 17.38 2.04% 85.73

内科では低侵襲治療に積極的に取り組んでおります。
大腸がんの増加、大腸がん検診の普及により大腸内視鏡検査が増加しており、それに伴い早期の大腸がんの内視鏡切除、
大腸がんの“芽”となるポリープの内視鏡的切除の症例が増加しています。
また地域の高齢化に伴い総胆管結石による胆管炎、誤嚥性肺炎、尿路感染を発症する患者さんが増加しています。
地域の先生方と連携し、救急受入れ、退院支援を積極的に行っています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160X001XXXX 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 91 3.71 4.55 71.03
060335XX02000X 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術処置等1なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 45 5.78 6.87 2.22% 66.76
060100XX01XXXX 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 43 2.02 2.61 75.93
060035XX010X0X 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術処置等1なし 定義副傷病名なし 40 20.38 15.12 2.50% 75.90
060330XX02XXXX 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 25 6.72 5.98 59.44

外科で最も多い症例は鼠経ヘルニアで次いで胆のう炎・胆のう結石、大腸ポリープ、大腸がんとなっています。
これらの症例ではも在院日数で全国平均と同程度であり、標準的な治療日数となっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800XX01XXXX 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 75 47.28 25.50 8.00% 83.20
160690XX99XXXX 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 41 46.32 19.34 12.20% 79.80
160760XX97XX0X 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病名なし 32 8.38 4.76 64.19
07040XXX01XXXX 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 14 30.64 19.55 67.93
160850XX01XXXX 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 10 23.00 18.32 50.30

大腿骨骨折や胸腰椎骨折、前腕骨折が多く、大腿骨や前腕骨折では手術が必要になる事が多いです。
平均年齢を見ると、大腿骨や胸腰椎の骨折は80歳以上と高齢で、前腕骨折ではそれより若年層の傾向があります。
高齢の患者さんが転倒などで大腿骨を骨折された場合、手術後に継続リハビリテーションを目的として、地域包括ケア病棟に転棟されて、在院日数が比較的長くなることが多いです。
その一方、前腕を骨折された場合は、手術を行い比較的短期間の入院で自宅に帰られる傾向が見られます。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※自院の在院日数は一般病棟(急性期病棟7:1)と地域包括ケア病棟の在院日数を合計したものです。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080XX991XXX 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等1あり 90 2.09 2.44 72.91
11012XXX02XX0X 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病名なし 46 6.89 5.22 70.35
110070XX03X0XX 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術処置等2なし 38 8.11 6.85 73.79
120090XX97XXXX 生殖器脱出症 手術あり 29 8.24 7.89 3.45% 74.72
110070XX99X20X 膀胱腫瘍 手術なし 手術処置等2-2あり 定義副傷病名なし 27 9.11 9.06 84.33

一番多いのは前立腺生検が多いです。腫瘍マーカーであるPSAの高値など前立腺癌が疑われるときに行います。
主に腰椎麻酔で経会陰的に生検をおこなっています。
2番目は経尿道的尿路結石除去術(TUL)です。腎尿管結石を経尿道的に内視鏡で直接確認してレーザーで砕石します。
3番目は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)です。経尿道的に内視鏡で膀胱腫瘍を切除します。
悪性度が高い場合や多発傾向の場合はもう一度手術を行うこともあります。(セカンドTUR)
また浸潤度や悪性度が高い場合は開腹で膀胱全摘出術を施行することもあります。
4番目は膀胱脱や子宮脱といった骨盤臓器脱の手術です。腹腔鏡下仙骨子宮固定術、骨盤臓器脱メッシュ手術、膣閉鎖術などを行っています。
5番目は経尿道的電気凝固術です。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060X2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2-4あり 定義副傷病名なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 33 21.79 15.70 12.12% 70.21
160100XX97X00X 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 32 11.22 9.88 81.50
010040X099000X 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 14 17.00 19.09 71.07
010060X2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術処置等1なし 手術処置等2-2あり 定義副傷病名なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 13 16.77 15.57 71.92
010230XX99X00X てんかん 手術なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 14.43 7.19 69.71

脳神経外科で最も多い症例は、脳卒中の急性期病変、特に脳梗塞の入院が多くなっています。
ほとんどの症例の場合には、発症24時間以内に入院することが多く、その場合には、脳保護療法として活性酸素除去剤(エダラボン)を用いて活性酸素(フリーラジカル)を低減、脳梗塞による被害を軽減することが可能です。
又、血栓溶解療法や血栓回収療法も積極的に取り組んでいます。
次いで多いのが外傷による頭蓋内損傷、血腫の患者さんです。
平均年齢も80歳と高齢で、転倒などによる頭部外傷によって起こる場合が多いです。
手術後、地域包括ケア病棟に転棟されてリハビリテーションを継続される場合も多く、平均在院日数も全国平均と比べて長くなっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※当院の在院日数は一般病棟(急性期病棟7:1)と地域包括ケア病棟の在院日数を合計したものです。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示しています。


小児科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199X00X 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 73 4.63 5.62 1.37% 3.33
040070XXXXX0XX インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術処置等2なし 56 4.34 5.86 3.57% 4.71
040090XXXXXXXX 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 50 4.56 5.96 4.00% 1.40
030270XXXXXXXX 上気道炎 33 3.85 4.72 3.03% 2.21
080270XXXX1XXX 食物アレルギー 手術処置等1あり 27 1.00 2.12 3.15

小児科では気管支炎や喘息といった小児呼吸器疾患の症例が多くなっています。
また食物アレルギーに対する日帰り負荷試験を積極的に行っています。
入院期間においても当院ではより早い回復を目指しており、平均在院日数でも、全国平均より短期間で回復されております。
また小児輪番にも参加し、救急にも積極的取り組んでおり市外の患者さんも多く、退院後は地元の医院にフォローをお願いしています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


眼科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110XX97XXX0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 172 1.99 2.54 78.63
020110XX99XXXX 白内障、水晶体の疾患 手術なし 1.50 2.46 79.50

眼科では、全ての症例は白内障の手術目的となります。
この入院は基本1泊2日となっており、術後の点眼など、自分では煩わしい処置も確実に行うことができます。
この症例の平均年齢は比較的高齢の患者さんに多いですが、高齢でも手術が可能で視機能の改善が期待できます。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


耳鼻咽喉科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240XX99XXXX 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 27 6.48 5.51 52.11
030230XXXXXXXX 扁桃、アデノイドの慢性疾患 17 7.88 7.53 16.47
030350XXXXXXXX 慢性副鼻腔炎 11 5.73 6.02 57.00
030428XXXXXXXX 突発性難聴 7.56 8.55 63.89
080010XXXX0XXX 膿皮症 手術処置等1なし 10.00 12.88 72.00

耳鼻咽喉科では扁桃腺をはじめとして、副鼻腔や耳・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍の手術を必要とする患者さんや、急性扁桃炎、慢性副鼻腔炎などの入院加療をおこなっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


皮膚科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020XXXXXXXX 帯状疱疹 23 6.65 9.29 67.65
080010XXXX0XXX 膿皮症 手術処置等1なし 11.50 12.88 59.13
080110XXXXX0XX 水疱症 手術処置等2なし 31.50 28.98 71.50
080250XX9700XX 褥瘡潰瘍 手術あり 手術処置等1なし 手術処置等2なし 27.07
080250XX9701XX 褥瘡潰瘍 手術あり 手術処置等1なし 手術処置等2あり 44.64

皮膚科での入院は、帯状疱疹などのウイルス感染症、蜂窩織炎、丹毒など細菌感染症が多くなっております。
帯状疱疹は早期診断、早期治療開始により、症状の緩和、神経痛などの後遺症の軽減が期待できます。
また類天疱瘡などの自己免疫性皮膚疾患の入院加療も行っております。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


乳腺外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX010XXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術処置等1なし 8.25 9.88 66.25
090010XX02XXXX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 5.00 5.64 62.00
070040XX99X3XX 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術処置等2-3あり 23.50 13.69
180050XX99X1XX その他の悪性腫瘍 手術なし 手術処置等2-1あり 12.14
070041XX97X00X 軟部の悪性腫瘍(脊髄を除く。) その他の手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 9.09

乳腺外科では、乳腺疾患に関してより専門性の高い医療を提供できるように、資格を持った人材や設備を整えて診療を行っています。
特に乳がんに対しては画像診断から針生検などの検査、手術、化学療法、ホルモン療法、分子標的治療薬などの薬物療法、放射線治療、緩和治療など、一貫して当院で行えるようになっています。
また在院日数についても全国平均と比較しても短く、効率的な医療により早期の退院となっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


呼吸器外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040XX97X00X 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 56 7.73 9.89 72.36
040200XX01X00X 気胸 肺切除術等 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 29 14.69 9.54 3.45% 53.93
040150XX97X00X 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術あり 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 10 17.40 28.24 10.00% 72.10
040200XX99X00X 気胸 手術なし 手術処置等2なし 定義副傷病名なし 8.40 9.17 42.00
160450XX99X10X 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 手術処置等2あり 定義副傷病名なし 10.00 10.81 50.00% 77.25

肺悪性腫瘍を中心に、肺、胸腔、胸膜、縦隔の外科治療を行っております。
手術内容は、完全胸腔鏡下にて行っており、局所進行肺癌に対する拡大手術を含む集学的治療まで幅広く行っております。
在院日数についても全国平均と比較しても短く、効率的な医療により早期の退院となっています。

※ 集計条件 : 令和5年4月1日~令和6年3月31日までの退院患者で、一般病棟に入院した患者とする。
※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 12 12 28 0 7 1 第8版
大腸癌 12 19 29 32 1 22 1 第8版
乳癌 3 4 2 0 0 1 1 第8版
肺癌 37 10 11 27 3 35 1 第8版
肝癌 4 4 2 1 0 9 1 第8版

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

胃癌は早期であるⅠ期の患者さんの割合が高くなっています。
これは、癌ができるだけ早期のうちに内視鏡的治療や腹腔鏡下治療といった比較的患者さんへのダメージの少ない治療を行うことによって、患者さんの負担を減らそうという試みが表われていると言えます。
また、Ⅲ期やⅣ期といった患者さんの数も少なくはなく、手術や化学療法など患者さんの状態に合わせた幅広い治療を実施しています。
Ⅳ期の患者さんのなかには、化学療法目的の入院を繰り返す方もおられ、今回、延患者数による集計を行ったためⅣ期の割合も高くなっています。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 11 14.55 60.09
中等症 92 21.33 80.77
重症 22 26.05 85.36
超重症 11 34.27 87.36
不明 0 0 0

患者数が多いのは中等症(A-DROP重症度スコア1点.2点)で92件、全体の67%を占めています。
重症例も(重症度4点)も22件であり、重症度が上がるごとに治療日数がかかっていることが表れています。
超重症(重症度5点)となると予後も悪くなる傾向があります。
また軽症(重症度0)の患者さんの平均年齢が60歳であるのに比べて、中等症~超重症では平均年齢が80歳以上の年齢層になっており、
市中肺炎は年齢が上がるごとに重症化していることがわかります。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 87 31.92 74.59 20.69%
その他 5 55.00 79.00 20.00%

脳梗塞では発症日から3日以内の急性期脳梗塞が全体の95%を占めています。
急性期脳梗塞の患者さんの平均年齢は75歳を超えていて、いわゆる後期高齢者の方が多くなっています。
治療後は継続してリハビリを行うなどリハビリを専門とする病院などへの転院率も高くなっています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 148 0.74 1.92 69.65
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 67 1.24 15.76 2.99% 77.64
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 28 0.93 6.11 73.39
K6872 内視鏡的乳頭切開術 胆道砕石術を伴うもの 28 1.32 7.25 75.50
K654 内視鏡的消化管止血術 23 1.43 10.78 8.70% 74.17

内科の手術としては、緊急および待機的な内視鏡的低侵襲手術を積極的に行っております。

※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 77 1.05 5.03 2.60% 64.68
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 62 1.05 1.82 70.40
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2センチメートル未満 44 0.02 1.00 75.66
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 28 1.04 1.39 70.46
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 4.26 14.41 76.30

外科では鏡視下手術も積極的に取り入れており、胆石症・急性胆嚢炎をはじめとして、大腸癌、胃癌、急性虫垂炎、鼠径ヘルニアにも適応を広げています。
鏡視下手術は傷が小さく術後の痛みも軽いだけでなく、身体への負担も少なくなっています。
大腸ポリープや大腸腫瘍に対する内視鏡的ポリープ・粘膜切除術も多く行なっております。

※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 58 3.86 42.59 8.62% 81.05
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 43 1.47 12.28 2.33% 69.09
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 37 5.81 43.78 10.81% 83.14
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 25 1.04 26.16 70.88
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他 17 1.82 14.24 48.82

整形外科では高齢者の転倒による大腿骨骨折に対する骨折観血手術が最も多くなっています。
そのうち女性が44件と78%を占めています。
次いで多かったのが大腿骨頭部骨折などに対する人工骨頭挿入術であり、歩行能力の改善を目指しています。
術後日数が長期になっているのは、歩行能力のさらなる改善を目的に地域包括ケア病棟に転棟されてリハビリテーシュンを行っているためです。

※自院の在院日数は一般病棟(急性期病棟7:1)と地域包括ケア病棟の在院日数を合計したものです。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 48 1.85 4.81 71.02
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 35 1.37 6.31 73.34
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 32 1.47 13.50 9.38% 79.88
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 17 1.00 5.82 5.88% 69.82
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 14 0.00 1.00 68.29

1番多いのは経尿道的尿路結石除去術(TUL)です。腎尿管結石を経尿道的に内視鏡で直接確認してレーザーで砕石します。
2番目は経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)の手術です。経尿道的に内視鏡で膀胱腫瘍を切除します。悪性度が高い場合や多発傾向の場合はもう一度手術を行うこともあります。(セカンドTUR)
また浸潤度や悪性度が高い場合は開腹で膀胱全摘出術を施行することもあります。
3番目は尿管ステント留置術です。結石や尿管狭窄による尿路の通過障害に対して経尿道的に尿管にステントを留置します。
4番目は腹腔鏡下仙骨腟固定術です。膀胱脱や子宮脱といった骨盤臓器脱に対して膣口から脱転膣壁を、医療用メッシュを利用して仙骨に固定する治療法です。
5番目は体外衝撃波腎・尿管結石砕石術(ESWL)です。尿路結石を外科的手術を行わずに体の外より衝撃波をあてて、体に傷をつけることなく結石を粉々に砕き、体の外に流し出す治療法です。

※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 31 0.68 19.48 3.23% 80.45
K6181 中心静脈注射用埋込型カテーテル設置(四肢)
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。)
K1721 脳動静脈奇形摘出術 単純なもの
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 その他のもの

脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。
高齢の患者さんの割合が高く、入院後緊急での手術となることも少なくありません。
またすべての手術で状態が落ち着くと、継続治療およびリハビリのために、リハビリを専門とする病院に転院される割合も高くなっています。
脳腫瘍も当院では多く手術を行っており、放射線治療や化学療法など集学的に治療を行っています。
転移性脳腫瘍も他科と連携し、多く手術を行っています。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。


眼科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 171 0.00 1.00 78.60
K2822 水晶体再建術 眼内レンズを挿入しない場合

眼科では白内障に対する手術である水晶体再建手術を1泊2日の入院でおこなっています。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


耳鼻咽喉科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 16 1.00 6.13 15.25
K3932 喉頭腫瘍摘出術 直達鏡によるもの
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術III型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術 片葉のみの場合
K340-4 内視鏡下鼻・副鼻腔手術II型(副鼻腔単洞手術)

耳鼻咽喉科の手術で最も多いのは、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出術です。
扁桃炎にアデノイド増殖症を伴う場合は、アデノイド切除術を同時に行うこともあります。
小児期の患者さんに行うことも多い手術ですが、年に4~5回扁桃炎に罹患している方や、扁桃肥大によるいびき、睡眠時無呼吸症候群でお困りの方に対しても手術を行っています。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。


呼吸器外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 25 1.00 5.96 71.48
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 23 1.00 5.26 72.35
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 20 4.75 9.20 5.00% 58.60
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除 13 6.85 6.54 53.77
K496-4 胸腔鏡下膿胸腔掻爬術

胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術は、肺癌等の悪性腫瘍に対して行われ、胸に小さな傷をつけ胸腔鏡を挿入し、モニター画面を見ながら肺葉切除などの悪性腫瘍の根治を目指した切除を行う手術です。
胸腔鏡下肺切除術は、自然気胸、肺のう胞、肺腫瘍などに対して行われるもので、前述の胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術と同様の小さな傷で肺の切除を行う手術です

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。
※「転院」については、退院先が他の病院や診療所へ転院した場合とし、転院患者数/各項目の全退院数を転院率としています。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 28 90.32
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 23 100.00
異なる

重篤な疾患である播種性血管内凝固症候群、敗血症、その他の真菌症、手術・処置の合併症について、入院契機病名(入院のきっかけとなった傷病)の同一性の有無を区別して対象患者数と発症率を示したものです。
また手術や処置などは合併症を起こさないように細心の注意払って施行していますが、合併症はどうしても一定の確率で起こり得ます。
起こり得る合併症については少しでも改善できるよう努め、事前に可能な限り患者さんに説明したうえで、手術や処置の施行に同意をいただくようにしています。

※ 患者数が10件未満の場合は「-」と表示している。

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
543 516 95.03%

血液培養2セット実施率

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
656 409 62.35%

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
420 110 26.19%

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受付のご案内

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受付時間

初診 午前 8:30~11:30
再診 午前 8:00~11:30
※各科、曜日によって受付時間が異なります。事前にご確認ください。

休診日

日曜日・祝日 第2・4 土曜日
創立記念日 5月30日
年末年始 12月29日〜1月3日

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